index > novel > 時人の鐘 > プロローグ 「手紙」
だれかに てがみをかくのは はじめてです だけどどうしても つたえたいことがあったので てがみをかきます きみのいる ゆめを みました。 きみは すこし おこっていました けれども とても やさしそうな めを していました あおい そら のような きれいな めを していました そして となりにいるぼくは すごく しあわせそう でした ぼくは きみのいる ゆめを みました。 それが とても うれしかったので、 ぼくは なみだが とまりませんでした それが とても うれしかったので、 ぼくは きっと これからも いきていくんだと おもいました ほんとうは ちょくせつ つたえたいです きみに ちょくせつ つたえたいです だけど それが いつなのか わからないから そのときが もう さいごなのかも しれないから、 ぼくは てがみを かきます とてもたのしみで、とてもとてもうれしくて、 うれしくて、なにをいったらいいかわかりません どうかどうか、はやく、いちにちでもはやく、 きみにであえますように。 きみをみつけられますように。
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